電波監理審議会（第８４６回）会長会見資料（平成１３年３月２１日会見）
資料 １
平成１３年 ３月２１日
電波法施行規則、無線設備規則及び特定無線設備の技術基準
適合証明に関する規則の各一部を改正する省令案について
（平成１３年 １月３１日 諮問第１号）
［狭域通信システムの導入に伴う制度整備］
［800MHz帯を使用する符号分割多元接続方式携帯無線通信の高度化に伴う制度整備］
［防災行政用デジタル同報無線通信（市町村デジタル防災無線通信）を行う
無線局（固定局）の導入に伴う制度整備］
（連絡先）
電波監理審議会について
総務省総合通信基盤局総務課
（吉野課長補佐、鈴木係長）
電話：０３−５２５３−５８２９
諮問内容について
総務省総合通信基盤局移動通信課
（筬島無線局検査官、徳生係長）
電話：０３−５２５３−５８９４
総務省総合通信基盤局移動通信課
（太田無線局検査官、瀧本係長）
電話：０３−５２５３−５８８８
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狭域通信（ＤＳＲＣ）システムの導入について
− 電波法施行規則等の一部を改正する省令案の電波監理審議会への諮問 −
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自動車と路側の間を無線通信で結ぶことにより、有料道路の料金所において一旦停車するこ
となく料金収受を電子的に行うことを可能とする有料道路自動料金収受システム（ＥＴＣ:Ele
ctronic Toll Collections）が平成１２年４月より試行運用されている。
一方、ＩＴＳのシステムの一つとして、ＥＴＣに係る無線通信技術を応用し、駐車場管理や
物流管理、ガソリンスタンド代金支払等の様々な分野においても利用可能である狭域通信（Ｄ
ＳＲＣ:Dedicated Short Range Communications）システムの実現が期待されている。
このような状況を踏まえ、電気通信技術審議会において、「ＤＳＲＣシステムの無線設備等
の技術的条件」について審議が行われ、平成１２年１０月２３日に答申を受けたことを受け、
狭域通信システムの導入に必要な関係規定の整備を行うものである。
狭域通信システムの技術的条件の概要
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狭域通信システム |
（参考）
有料道路自動料金
収受システム（ＥＴＣ） |
無線周波数帯 |
5.8GHz帯の14波 |
5.8GHz帯の4波 |
変調方式 |
スプリットフェーズ符号を使
用したＡＳＫ変調方式又は四
相位相変調方式 |
スプリットフェーズ符号を使用
したＡＳＫ変調方式 |
信号送信速度 |
ASK変調方式 |
1024kbps |
1024kbps |
QPSK変調方式 |
4096kbps |
− |
空中線電力 |
基地局 |
300mW以下 |
陸上移動局 |
10mW以下 |
試験用無線局 |
1mW以下 |
− |
占有周波数帯幅の許容値 |
4.4MHz以下 |
8MHz以下 |
空中線利得 |
基地局 |
20dBi以下 |
陸上移動局 |
10dBi以下 |
試験用無線局 |
10dBi以下 |
− |
電波法施行規則
・狭域通信システムの免許を要しない無線局の規定関連（施行規則第６条第４項第７号）
狭域通信システムの陸上移動局及び狭域通信システムの陸上移動局の無線設備の試験
のための通信を行う無線局を免許を要しない無線局とするための規定の追加を行う。
無線設備規則
・狭域通信システムの無線設備の技術的条件関連（設備規則第４９条の２６、別表第２号）
狭域通信システムに有料道路自動料金収受システムを含める形で変調方式、信号送信
速度、占有周波数帯幅の許容値等を規定する。また、狭域通信システムの陸上移動局の
無線設備の試験のための通信を行う無線局についての規定を追加する。
特定無線設備の技術基準適合証明に関する規則
・技術基準適合証明対象設備を指定する規定関連（技適規則第２条３２号、同条３３号、
同条３３の２号）
狭域通信システムの無線設備を技術基準適合証明対象設備として指定するための規定
の追加を行う。
その他
・有料道路自動料金収受システムの無線設備に関する経過規定の整備等、その他所要の規
定を整備する。
公布の日とする。
参考 １
表 ＩＴＳの開発・発展計画
(1996.7)
参考 ２
有料道路自動料金収受システム（ＥＴＣ）の現状と展開
|
図１ ＥＴＣ技術の汎用化・高度化
図２ ＥＴＣの運用計画
諮問第１号説明資料
800MHz帯を使用する符号分割多元接続方式携帯無線通信の高度化について
− 無線設備規則の一部を改正する省令案の電波監理審議会への諮問 −
|
800MHz帯を使用する符号分割多元接続方式携帯無線通信システムは、平成9年に技術基準
が策定され、平成10年にサービスが開始されている。それ以来、順調に加入者数を伸ばしてお
り、平成13年2月末では約783万人に達してる。また、メールサービスやインターネット接続
サービスの普及により、加入者数、通信量ともに今後も増加していく傾向にあり、加入者収
容能力の向上や通信速度の高速化など様々な利用者ニーズへの対応を図ることが期待されてい
る。
このような状況を踏まえ、800MHz帯を使用する符号分割多元接続方式携帯無線通信システ
ムの高度化について、昨年6月26日の電気通信技術審議会で審議を開始し、同年10月23日
に答申を受けた。
この答申は、800MHz帯の周波数を使用する符号分割多元接続方式携帯無線システムに、
IMT-2000への適応を目指して開発されたCDMA 1X方式を導入するための技術的条件について
取りまとめたものである。
今回の諮問は、この答申を受け、技術的条件に関する関連の規定を整備するために行うもの
である。
規定の整備により次のような周波数利用効率の向上やシステムの高度化が図られる。
周波数利用効率が向上 （収容可能な加入者が1.4倍〜2.4倍）
無線伝送速度が向上 （データ通信速度 64kbit/s→144kbit/s）
無線設備規則
(1) 陸上移動局の変調方式を追加。（無線設備規則49条の6の3）
符号分割多元接続方式携帯無線通信を高度化するため、上り回線（陸上移動局送信）の
拡散変調方式に追加をする。
(2) 伝送速度の規定方法の変更。（無線設備規則49条の6の3）
伝送速度に関する規定方法をIMT-2000との整合性をとり、「音声等をパルスに変換した
信号に当該信号の誤りを訂正するための信号を加えたものの送信速度」から「データ伝送速
度」に変更する。
表 800MHz帯CDMA方式携帯電話システムの技術的条件の概要
|
CDMA １X方式 |
現行CDMA方式 |
無線周波数帯 |
800MHz帯 |
キャリア周波数間隔 |
25kHz |
占有周波数帯幅 |
1.48MHz |
送受信周波数間隔 |
55MHz |
通信方式 |
下り回線：CDM、上り回線：CDMAとした複信方式 |
拡散符号速度 |
1.2288Mcps |
変調方式 |
基地局 |
データ変調：BPSK又はQPSK |
データ変調：BPSK |
拡散変調：QPSK |
移動局 |
データ変調：64次直交符号変調又はBPSK |
データ変調：64次直交符号変調 |
拡散変調：OQPSK又はHPSK |
拡散変調：OQPSK |
公布の日とする。
参考
MC-CDMA（マルチキャリア符号分割多元接続方式：Multi Carrier Code Division Multiple Access）
DS-CDMA（直接拡散符号分割多元接続方式：Direct Spread Code Division Multiple Access）
防災行政用デジタル同報無線通信（市町村デジタル防災
無線通信）を行う無線局（固定局）の導入について
|
防災行政無線システムは、現在、アナログ方式のものが実用化され、市町村
等自治体において災害等の発生時に救助活動、復旧活動のために用いられるととも
に、平常時においては災害発生の予測、行政情報の伝達等に活用されているとこ
ろである。
このうち、同報無線システムは、避難場所、屋外設置拡声器等の防災拠点や各
家庭に音声による防災行政情報を伝える重要な手段となっているが、このシステ
ムをデジタル化することにより音声だけではなく画像等のさらにきめ細かな情報
収集・伝達を可能とし、災害時の住民の安全確保等がさらに充実することが期待
されている。
今回の諮問は、昨年１０月２３日に開催された電気通信技術審議会において答
申を受けた「防災行政用デジタル同報無線システムの技術的条件」の内容に沿っ
た省令改正を諮問するものである。
(1) 電波法施行規則（第４条の４、第４１条の２第１号関係）
ア 市町村デジタル防災無線通信を行う固定局の空中線電力は平均電力で表示
すること。
イ 市町村デジタル防災無線通信を行う固定局（他の固定局の送信を制御する
ものを除く。）を定期検査を行わない無線局として追加すること。
(2) 無線設備規則
無線設備の技術的条件等を定めること。
項 目 |
関係条項 |
内 容 等 |
周波数帯 |
第７条第10項
(１Ｗ超)及び
第14項(１Ｗ以
下) |
５４ＭＨｚを超え７０ＭＨｚ以下 |
スプリアス
発射の強度
の許容値 |
送信電力に対して６０dB以上低い値又は２．
５μＷであること。ただし、１Ｗ以下の無線
局は２５μＷ以下 |
通信方式 |
第５８条の２
の１１の次に
追加 |
時分割多重方式又は時分割多元接続方式を
使用する時分割複信方式 |
変調方式 |
１６値直交振幅変調（１６ＱＡＭ） |
隣接チャネ
ル漏えい電
力 |
搬送波の周波数から15kHz離れた周波数の
±｢伝送速度(kbps)／８｣kHzの帯域内に輻射
される電力が、搬送波電力より、1W以下の無
線局の場合は45dB以上低い値、1Wを超える
無線局の場合は55dB以上低い値又は32μW以
下 |
周波数の許
容偏差 |
別表第１号 |
同期検波の適合性（ロールオフ率0.2）を
考慮して±３×１０＾−６ |
占有周波数
帯幅の許容
値 |
別表第２号 |
１５ｋＨｚ |
(3) 特定無線設備の技術基準適合証明に関する規則（第２条第３８号、第８条第
４３号、別表第２号、別表第３号及び別表第５号関係）
市町村デジタル防災無線通信を行う固定局の無線設備を特定無線設備とし、
それらの技術基準適合証明申請書に添付する設計書の様式及び特性試験項目を
定めること。
公布の日とする。
参考資料
防災行政用同報無線システムのデジタル化
特 徴
「双方向通信の実現」
・複信方式となるため、災害現場に近い端末局からの音声による情報伝達が可能となり、素早い情報の共有化
及び災害対応等が可能となります。
・親局からの同報通信中であっても、端末からの緊急通信が可能となります。
「データ通信の実現」
・文字データ及び音声の同時送受信が可能となるため、従来の音声情報はもとより文字表示装置による周知及
びＦＡＸの送信が可能となります。
・監視カメラによる、静止画像データの伝送により、重要監視地点等のリアルタイムな現状把握が可能となり
ます。
「複数チャネル化」
・多重化することにより、複数者の同時使用が可能となります。
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資料 ２
平成１３年３月２１日
電波法施行規則の一部を改正する省令案について
（平成１３年１月３１日 諮問第２号）
［指定無線設備の販売の際の書面の交付に代えて情報通信の技術を利用
する方法による提供を可能とするための制度整備］
（連絡先）
電波監理審議会について
総務省総合通信基盤局総務課
（吉野課長補佐、鈴木係長）
電話：０３−５２５３−５８２９
諮問内容について
総務省総合通信基盤局監視管理室
（室山監視官、浅見係長）
電話：０３−５２５３−５９１２
電波法施行規則の一部改正について
〔電波法施行規則の一部を改正する省令案の諮問〕
（１）背景
民―民間で通知等の行為に書面を要求している法制度について、電子商取引を促進
するとの観点から、当該書面の交付等を電子メールによる通知、ＣＤ−ＲＯＭの交付
等の情報通信の技術を利用する方法により行うことができるよう一括して見直しを
行い、第１５０回国会において「書面の交付等に関する情報通信の技術の利用のため
の関係法律の整備に関する法律」（平成１２年法律第１２６号。以下「書面一括法」
という。）が制定され、電波法を含む５０本の法律が改正された。（平成１２年１１月
２７日公布）
内容は、書面の交付に代えて、相手方の同意を得て、書面に記載すべき事項を情報
通信の技術を利用する方法により提供することを可能とするものである。
（２）書面一括法による電波法の一部改正等
ア 第１０２条の１４の２の制定
指定無線設備小売業者は、書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、
購入者の承諾を得て、書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法
その他の情報通信の技術を利用する方法であって総務省令で定めるものにより
提供することも可能となる。
イ 電波法第１０２条の１４の２の規定に基づく情報通信の技術を利用する方法
に関する政令の制定（平成１３年政令第６号。平成１３年１月４日公布）
（ア）書面一括法で委任された他の法律の政令と同一の内容を規定。
（イ）内容は、指定無線設備の小売業者が購入者の承諾を得る方法等について定め
ている。
（１）電波法第１０２条の１４の２に規定するところの電子情報処理組織を使用する方
法その他の情報通信の技術を利用する方法を定めるもの。
（２）具体的には、電子メール若しくはウェブの利用又は磁気ディスク、ＣＤ−ＲＯＭ
等の手交を想定。
書面一括法の施行の日（平成１３年４月１日）から施行する。
（参考１）
１ 書面の交付等に関する情報通信の技術の利用のための関係法律の整備に関する法
律（平成１２年法律第１２６号）―抜粋―
（電波法の一部改正）
第十条 電波法（昭和二十五年法律第百三十一号）の一部を次のように改正する。
第九十九条の十一第一項第一号中「告知等）」の下に「、第百二条の十四の二（情
報通信の技術を利用する方法）」を加える。
第百二条の十四の次に次の一条を加える。
（情報通信の技術を利用する方法）
第百二条の十四の二 指定無線設備小売業者は、前条第二項の規定による書面の交付
に代えて､政令で定めるところにより､当該購入者の承諾を得て、当該書面に記載す
べき事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する
方法であつて総務省令で定めるものにより提供することができる。この場合におい
て、当該指定無線設備小売業者は、当該書面を交付したものとみなす。
２ 電波法第百二条の十四の二の規定に基づく情報通信の技術を利用する方法に関す
る政令（平成１３年政令第６号）
１ 指定無線設備小売業者は、電波法第百二条の十四の二の規定により同条に規定する
事項を提供しようとするときは、総務省令で定めるところにより、あらかじめ、当該
購入者に対し、その用いる同条に規定する方法（以下「電磁的方法」という。）の種
類及び内容を示し、書面又は電磁的方法による承諾を得なければならない。
２ 前項の規定による承諾を得た指定無線設備小売業者は、当該購入者から書面又は電磁
的方法により電磁的方法による提供を受けない旨の申出があったときは、当該購入者に
対し、電波法第百二条の十四の二に規定する事項の提供を電磁的方法によってしてはな
らない。ただし、当該購入者が再び同項の規定による承諾をした場合は、この限りでな
い。
（参考２）
１ 制度の概要（電波法第１０２条の１４）
総務大臣により指定された無線設備（指定無線設備）の販売に際して、指定無線設
備の小売業者から販売の相手方に対して電波法の遵守につながる情報提供を行わせ
ることにより、当該指定無線設備の購入者が不法開設行為を行わないようにするため、
販売契約を締結するまでの間に行う口頭等による告知、及び販売契約締結後遅滞
なく行う書面の交付による情報提供を義務付けている。
２ 交付する書面
指定無線設備小売業者は、その販売契約締結後に、遅滞なく、購入者に対し、次の
〜
を記載した書面を交付しなければならない。
当該無線設備を使用して無線局を開設しようとするときは、無線局の免許を
受けなければならない旨
無線局の免許がないのに、指定無線設備を使用して無線局を開設した者は、
この法律に定める刑に処せられること
指定無線設備を使用する無線局の免許の申請書を提出すべき官署の名称及
び所在地
３ 現在、次の無線設備が指定無線設備として指定されている。（電波法施行規則第５
１条の２）
（１）26.1MHzを超え28MHz未満の周波数の電波を送信する無線設備（市民ラジオ
が使用する周波数帯）
（２）144 MHz以上146MHz以下の周波数の電波を送信する無線設備（アマチュア
無線が使用する周波数帯）
（３）430MHz以上440MHz以下の周波数の電波を送信する無線設備（アマチュア無
線が使用する周波数帯）
（４）889 MHzを超え911MHz未満の周波数の電波を送信する無線設備（パーソナ
ル無線が使用する周波数帯）
ただし、次に掲げるものは除外。
無線電話以外の無線設備
27.524MHzの電波を使用する注意信号発生装置を備え付けている無線設備
航空機に施設された無線設備
基地局又は陸上移動中継局に使用される無線設備が送信する電波を受信す
ることにより、送信が制御される無線設備
免許告知制度の書面交付にかわる情報通信の技術を利用する方法
＊具体的には電子メール若しくはウェブの利用又は磁気ディスク、ＣＤ−ＲＯＭ等の手交
を想定している。
資料 ３
平成１３年３月２１日
無線従事者規則の一部を改正する省令案について
（平成１３年３月２１日 諮問第１１号）
（連絡先）
電波監理審議会について
総務省総合通信基盤局総務課
（吉野課長補佐、鈴木係長）
電話：０３−５２５３−５８２９
諮問内容について
総務省総合通信基盤局電波部電波政策課
（吉本検定試験官、山下係長、元村係長）
電話：０３−５２５３−５８７６
無線従事者規則の一部を改正する省令案について
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電気通信術（和文電話）の廃止及び第三級海上無線通信士の養成課程の新設 |
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１ 無線従事者国家試験の科目のうち和文通話表による電気通信術の廃止
無線従事者国家試験において、海上通信資格に課している和文通話表 （朝日のア、
いろはのイ等）による電気通信術の試験について、近年の無線通信技術の向上から廃
止の要望があった。
海上通信利用者に対して和文通話表による通信について、使用実態及びその必要性を
調査したところ、使用される機会が少なく、かつ、その使用は一部の分野の通信に限ら
れており、和文通話表による電気通信術の試験を実施しなくても支障が生じないと判断
されることからこの試験を廃止することとしたものである。
この改正によって、外国人の船員等が資格を取得する際の障壁が少なくなるものと考
えられる。
なお、本件については、昨年１２月に規制改革委員会から見解が示され、検討が求め
られているものである。
２ 第三級海上無線通信士の養成課程の新設
外国政府が発給した国際電気通信連合の無線通信規則（ＲＲ）に規定する一般無線通
信士証明書に該当する資格（以下、「ＧＯＣ資格」という。）等を有する外国人が、こ
れに相当する我が国の第三級海上無線通信士等の資格を容易に取得できる制度の創設に
ついて要望があった。
これについて検討した結果、外国政府が発給したＲＲに規定するＧＯＣ資格等に相当
する資格を有する外国人は、既に、ＲＲがこれらの資格者に要求する、無線工学、法規、
電気通信術（欧文）、英語に関する知識・技能は有しているので、日本の無線局を管理
・運用するために必要な国内法規の知識を習得させることを目的とした養成課程を受講
することにより容易にこれらの資格に相当する我が国の資格を取得できるよう、第三級
海上無線通信士の養成課程の新設など必要な措置を講ずることとしたものである。
なお、本件についても、昨年１２月に規制改革委員会から見解が示されており、検討
が求めらているものである。
１ 無線従事者国家試験の科目のうち電話の電気通信術（和文）に関する規定を削除する。
無線従事者規則第５条第1項
２ 無線従事者養成課程の対象資格に第三級海上無線通信士を追加する。
無線従事者規則第２０条、別表第６号、別表第７号及び別表第７号の２
３ 上記に伴う関係規定の整備
無線従事者規則第６条第２項、第３０条第１項、第８７条第２項第４号及び別表第１号 第１号
公布の日から施行する。
外国人の資格取得
第三級海上無線通信士（ＧＯＣに相当）の養成課程
| 科目 |
無線工学 |
英 語 |
電気通信術 |
法 規 |
内
容
|
ＲＲ準拠
|
ＲＲ準拠
|
欧 文
ＲＲ準拠 |
和 文 |
条約等
ＲＲ準拠 |
電波法
我が国の無
線局を管理
運用するた
めに必要な
知識 |
今回廃止
外国のＧＯＣ取得の際に修得 養成課程で修得
資料 ４
平成１３年３月２１日
無線設備規則及び特定無線設備の技術基準適合証明
に関する規則の各一部を改正する省令案について
（平成１３年３月２１日 諮問第１２号）
［携帯電話端末等に対する電波防護規制の導入に伴う制度整備］
（連絡先）
電波監理審議会について
総務省総合通信基盤局総務課
（吉野課長補佐、鈴木係長）
電話：０３−５２５３−５８２９
諮問内容について
総務省総合通信基盤局電波環境課
（矢島課長補佐、上川係長）
電話：０３−５２５３−５９０７
無線設備規則及び特定無線設備の技術基準適合証明に
関する規則の各一部を改正する省令案
〜携帯電話端末等に対する電波防護規制の導入〜
無線設備の電波が人体に好ましくない影響を及ぼさないように、その強度等に関し、
電気通信技術審議会から「電波防護指針」が答申されている。この電波防護指針の値
は、人体防護を前提としたものであり、無線設備の使用者の状況や設置環境条件等の
変動を踏まえて十分な安全率を考慮して定められた基準値である。このうち、放送局、
携帯電話基地局等に適用される電磁界強度指針は、既に電波法施行規則第２１条の３
において、これらの無線設備から発射される電波の強さの基準値及び基準値を超える
場所へ一般の人が容易に出入りできないように柵等の安全施設の設置を行うことを義
務付けている。
電波防護指針のうち、携帯電話端末等、身体に近接して使用される無線設備に適用
する局所吸収指針（比吸収率（ＳＡＲ））は、現在まで、無線機器の製造等における
ガイドラインとして活用されているところである。また、局所吸収指針の制度化に資
するため、平成１２年１１月に電気通信技術審議会から「人体側頭部の側で使用する
携帯電話端末等に対する比吸収率の測定方法」が一部答申され、比吸収率の統一的な
測定方法が定まったところである。
本件は、これらの答申を受け、人体側頭部のそばで使用する携帯電話端末等に対し、
電波防護規制を導入するため、必要な規定の整備を行うものである。（別紙１：人体
に対する電波防護に関する取組状況）
(1) 無線設備規則（第１４条の２関係）
人体側頭部のそばで使用する携帯無線通信を行う陸上移動局及び非静止衛星に開設
する人工衛星局の中継により携帯移動衛星通信を行う携帯移動地球局の無線設備に対
し、比吸収率の許容値（２Ｗ／ｋｇ）を規定する。
(2) 特定無線設備の技術基準適合証明に関する規則（別表３号関係）
(1)の技術的条件への適合性を確保するため、技術基準適合証明の特性試験の試験
項目に比吸収率を追加する。
公布の日から一年を経過した日から施行する。
所要の経過措置を設ける。
※参考
別紙２：生体電磁環境の動向
別紙１
人体に対する電波防護に関する取組状況
別紙２
生体電磁環境の動向
これまで５０年以上の研究の蓄積を踏まえ、十分な安全率を考慮した基準値である
電波防護指針が我が国をはじめ世界各国で策定。
現在の知見では、電波防護指針以下の電波により健康に悪影響を与える証拠はない
という見解を国際機関をはじめ各国の専門機関が発表。
総務省としても、電波防護指針を満たせば安全性は確保されるものと認識。
� （�送局・基地局等に対する取組
放送局・基地局等から発射される電波の強さの基準値や、基準値を超える場所に一
般の人が容易に出入りしないよう柵等の安全施設の設置を義務付け（平成11年10月１
日施行）。
�� 携帯電話端末等に対する電波防護規制の導入
携帯電話端末等から発射される電波の人体頭部への吸収量（比吸収率(SAR)：生体が
電波にさらされることによって、単位質量の組織に単位時間に吸収されるエネルギー
量）を統一的に評価するための測定方法について、電気通信技術審議会に諮問（平成
12年５月22日諮問）。「人体側頭部の側で使用する携帯電話端末等に対する比吸収率
の測定方法」について一部答申（平成12年11月27日一部答申）。
携帯電話端末等に対する基準値を強制規格化するため、関係省令の一部改正案を本
日諮問。
諸外国においても、以下のとおり我が国と同様な取組が行われている。
(1) 米国
1996年8月から、FCC(Federal Communications Commission)においてＳＡＲ適
合性評価を義務化
携帯電話端末の試験項目にＳＡＲを追加して、ＳＡＲ成績書の提出を義務づ
けている。
なお、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)におい
て、現在、比吸収率の測定方法を策定しているところであり、本年４月に測定
方法が完成する見込み。
(2) ＥＵ
測定方法を技術基準に導入し、R&TTE指令に基づくＳＡＲ適合性評価を義務化
予定
CENELECにおいて、現在、比吸収率の測定方法を作成しているところであり、
本年４月には測定方法が完成する見込み。なお、携帯電話等の適合性評価手続
きを定めるR&TTE指令には、人の健康と安全の保護に関する規定がある。
電波による人体への影響を科学的に解明するため、平成９年度より５ヶ年計画で
「生体電磁環境研究推進委員会」（委員長：上野照剛 東京大学教授）を開催。
活動状況
電波防護指針値以下の電波では健康に悪影響を及ぼす証拠がない、携帯電話の使
用に際して特に警戒する必要はない等を内容とした中間報告をとりまとめ。（平成
１３年１月３０日公表）
平成１２年度の研究計画
・ラットを用いた長期局所ばく露実験
・携帯電話使用と脳腫瘍等の関係を調査する疫学調査 等
資料 ５
平成１３年３月２１日
周波数割当計画の一部変更案について
（平成１３年３月２１日 諮問第１３号）
［狭域通信システムの導入に伴う制度整備］
（連絡先）
電波監理審議会について
総務省総合通信基盤局総務課
（吉野課長補佐、鈴木係長）
電話：０３−５２５３−５８２９
諮問内容について
総務省総合通信基盤局電波政策課
（森課長補佐、田沼係長）
電話：０３−５２５３−５８７５
周波数割当計画の一部変更案について
諮問第１号（平成１３年１月３１日）により関係省令について諮問した狭域通
信システムに割り当てる周波数を、周波数割当計画に明示する。
○ 狭域通信システムの用途
有料道路自動料金収受システム（ＥＴＣ）に係る無線通信技術を応用し、駐
車場管理や物流管理、ガソリンスタンド代金支払等の様々な分野において利用
可能としたシステム。
○ 使用周波数帯
３種の無線局に対してそれぞれ以下の周波数を割り当てる。このうち、及
びは特定小電力無線局として、免許不要化する。
| 無線局の種類 |
使用周波数 |
空中線電力 |
| 陸上移動局 |
5815MHz、5820MHz、5825MHz、5830MHz、
5835MHz、5840MHz及び5845MHz |
0.01W以下 |
| 基地局 |
5775MHz、5780MHz、5785MHz、5790MHz、
5795MHz、5800MHz及び5805MHz |
- |
陸上移動局の無線設備
の試験を行うための通信
を行う無線局 |
5775MHz、5780MHz、5785MHz、5790MHz、
5795MHz、5800MHz及び5805MHz |
0.001W以下 |
なお、当該周波数の一部はＥＴＣに割り当てられていたが、狭域通信システ
ムはＥＴＣを包含するシステムであり、割り当てる周波数についてもＥＴＣに
割り当てた周波数を包含させる。
本件については、平成１３年２月２１日より同年３月１４日まで、パブリッ
クコメントの募集を実施。
答申受領後、速やかに周波数割当計画を変更し官報に掲載する。
資料 ６
平成１３年３月２１日
株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ所属特定無線局の包括免許
〜第三世代移動通信システム（IMT-2000）用端末〜
（平成１３年３月２１日 諮問第１４号）
（連絡先）
電波監理審議会について
総務省総合通信基盤局総務課
（吉野課長補佐、鈴木係長）
電話：０３−５２５３−５８２９
諮問内容について
総務省総合通信基盤局電波部
移動通信課
（山内無線局検査官、渡邊係長）
電話：０３−５２５３−５８９５
株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ所属特定無線局の包括免許
〜第三世代移動通信システム（IMT-2000）用端末〜
| 申請者 |
株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ |
| 目的 |
電気通信業務用 |
| 開設を必要とする理由 |
近年の移動体によるマルチメディア通信の需要増大に対応する
ため、第三世代移動通信システム（IMT-2000）を構築して高度な
移動通信サービスを効率的に提供し、更に陸上移動局を増設して
新規申込みに応ずる必要があるため。 |
| 通信の相手方 |
免許人所属の基地局又は陸上移動中継局若しくは免許人と業務
委託契約を締結した他の免許人所属の基地局及び陸上移動中継局 |
電波の型式ならび
に希望する周波数
の範囲及び空中線
電力 |
5M00 G1A G1B G1C G1D G1E G1F G1X G7W
1947.6MHzから1957.4MHzまでの200KHz間隔の50波
0.25W |
| 最大運用数 |
９，０００，０００局 |
| 運用開始予定期日 |
平成１３年５月末日 |
電波法第２７条の４の規定に基づき審査した結果の概要は、以下のとおり。
（１）周波数の割当てが可能であること（電波法第２７条の４第１号）⇒周波数の割当可能性
（２）総務省令で定める特定無線局の開設の根本基準に合致すること
（電波法第２７条の４第２号）
電気通信役務が利用者の需要に適合すること ￣｜
最大運用数による運用の計画、能力を有すること ｜− 全ての条件を満足
他の電気通信手段より効率的、経済的であること ｜
電気通信事業の健全な発達、円滑な運営に寄与すること＿｜
ＩＭＴ−２０００に関するこれまでの経緯
平成１１年９月２７日 「次世代移動通信方式の技術的条件」について電気通信技術
審議会の一部答申
平成１２年２月１４日 「第三世代移動通信システムの導入に関する方針案」、「第三
〜 世代移動通信システムの無線局免許に関する方針案」について
３月 ６日 のパブリック・コメント募集
３月 １日 無線設備規則の一部改正（ＩＭＴ−２０００用設備の規定）
３月２１日 電波法関係審査基準の改正（ＩＭＴ−２０００に関する審査基
準の策定）
３月２７日 「第三世代移動通信システムの導入に関する方針」、「第三世
代移動移動通信システムの無線局免許に関する方針」の発表
４月３日 ￣｜
〜 ｜− 無線局免許申請受付
５月１２日＿｜
６月 ９日 ＩＭＴ−２０００用基地局及び陸上移動局の無線局免許につ
いて電波監理審議会への諮問・答申
６月２２日 事業変更許可について電気通信審議会に諮問・答申
６月３０日 無線局予備免許及び事業変更許可
資料 ７
平成１３年３月２１日
日本放送協会に対する平成１３年度の国際放送実施命令について
（平成１３年３月２１日 諮問第１５号）
（連絡先）
電波監理審議会について
総務省総合通信基盤局総務課
（吉野課長補佐、鈴木係長）
電話：０３−５２５３−５８２９
諮問内容について
総務省情報通信政策局衛星放送課
（山腰課長補佐、中村国際係長）
電話：０３−５２５３−５７９８
平成１３年度国際放送実施命令の概要
（２２言語）日本語、英語、中国語、ロシア語、朝鮮語（ハングル）、インドネシア語、フランス語、
スペイン語、タイ語、マレー語、ベトナム語、ビルマ語、ヒンディ語、ウルドゥ語、ベンガル語、
ペルシャ語、ポルトガル語、アラビア語、スワヒリ語、ドイツ語、スウェーデン語、イタリア語
放送法第３３条第１項の規定に基づき、ＮＨＫに対し以下のとおり指定し、国際放送の
実施を命令。
（指定事項）
放送番組の編集及び放送は、放送法第４４条第４項（国際放送の番組編集準則）及びこ
の命令において指定する事項に基づき、放送効果の向上を図るため、放送法第９条第１項
第４号の規定により協会が自己の業務として行う短波国際放送と一体として行うこと。
（１）放送事項
次の事項に関する報道及び解説
・時事
・国の重要な政策
・国際問題に関する政府の見解
（２）放送地区等
欧州等１７地域（注１）向けの放送と全世界向けの一般放送を実施。放送時間は、各
放送区域における受信者数等を考慮するとともに、当該区域に適した言語を使用。
（３）実施費用
１,９７３,１２１千円の範囲内
（４）実施期間（注２）
平成１３年４月１日から平成１３年３月３１日までとする。
（注１）１７地域は、次のとおり。
欧州、北米、ハワイ、中米、南米、中東・北アフリカ、アフリカ、極東ロシア、アジア大陸（北
部）、アジア大陸（中部）、アジア大陸（南部）、東アジア、朝鮮、東南アジア、比島・インド
ネシア、南西アジア、豪州・ニュージーランド
（注２）平成１３年度のＮＨＫ予算について暫定予算が組まれる場合には、その都度、ＮＨＫの暫定予
算の期間ごとに命令を行う。
（１）「ラジオ日本」の報道番組は、公平性や客観性の点で海外聴取者から評価を得ている。
（２）平成１２年度に好評であった番組
・「コメンタリー」など時事に関する報道、解説番組
・「データで見る日本」、「今週の顔」等、日本社会の動向や文化、技術を紹介する番組
・「アジアトゥデイ」などアジアに関する報道番組
・「やさしい日本語」等日本語学習番組
（３）平成１２年度の聴取者の声
・とても信頼性が高く、情報が新鮮。
ニュースの中から興味深いテーマを選んで専門家がわかりやすく解説する「コメンタ
リー」は大変貴重（タイ、デザイナー４３歳）。
・『首相歴訪とサミット』を聞き、日本で開催されるサミットについて事前に詳しく知る
ことができた。当地ではこうした会議について知ることができるのは会議が始まって
からであり、このような形で報道されることはない。（ベトナム、学生２０歳）
・上高森遺跡等において旧石器の発掘を捏造していた事件を聞き、ＮＨＫのありのままの
報道に改めて信頼を寄せたいと思う。（韓国、教師５８歳）
（４）聴取者からの受信確認及び反響の数
（単位： 件）
| 地域 |
平成１１年度 |
|
外国人 |
邦 人 |
計 |
| アジア |
２４，６２７ |
３９８ |
２５，０２５ |
| 中東 |
２７８ |
２６ |
３０４ |
| 欧州 |
３，６５５ |
１６６ |
３，８２１ |
| アフリカ |
５，１６９ |
６０ |
５，２２９ |
| 北米 |
８８７ |
１０２ |
９８９ |
| 中南米 |
１，４６０９ |
２３７ |
１，６９７ |
| 太平洋 |
２６７ |
２６ |
２９３ |
| 船舶 |
０ |
４ |
４ |
| 国内 |
８４ |
５６５ |
６４９ |
| 小計 |
３６，４２７ |
１，５８４ |
３８，０１１ |
| Ｅメール |
３，４６３ |
４１，４７４ |
資料 ８
平成１３年３月２１日
ＣＳデジタル放送に係る委託放送業務の認定について
（平成１３年３月２１日 諮問第１６号）
（連絡先）
電波監理審議会について
総務省総合通信基盤局総務課
（吉野課長補佐、鈴木係長）
電話：０３−５２５３−５８２９
諮問内容について
総務省情報通信政策局衛星放送課
（山腰課長補佐、太田係長）
電話：０３−５２５３−５７９８
ＣＳデジタル放送に係る委託放送業務の
認定について
１ 申請受付期間
平成１３年２月２２日（木）〜同年３月９日（金）
２ 申請数
１社４０４番組
３ 認定事業者
１社４０４番組
| 認定事業者名 |
放送の種類 |
分 野 |
認定数 |
| 株式会社有線ブロードネットワークス |
超短波放送 |
音楽中心 |
４０２ |
|
データ放送 |
番組紹介 |
２ |
４ 審査概要
本申請について、放送法等関係法令に定める審査基準により審査した結果、基準
に合致しており認定することが適当と認められる。
