平成13年度国家公務員採用試験の施行計画及び主な改正内容について
 
平成13年2月28日
人 材 局
1 平成13年度国家公務員採用試験の施行計画
 
 平成13年度の国家公務員採用試験は、平成12年度と同様にI種試験をはじめ、大学卒業程度6種類(6回)、高校卒業程度8種類(9回)、合計14種類(15回)の試験を実施する。
 試験日程については、平成12年度試験日程とほぼ同様の日程で実施する。
 各採用試験の申込用紙及び受験案内の配布は、大学卒業程度のI種、II種、国税専門官、労働基準監督官及び法務教官の各採用試験は3月21日(官報による試験公告は4月2日)、航空管制官は6月20日、高校卒業程度の試験のうちIII種試験は5月14日、その他の試験は6月20日(海上保安学校(特別)は4月2日)から人事院各地方事務局(所)等において行う。

(参 考)主な試験の日程
試験名
申込受付期間
第1次試験日
第1次試験
合格者発表日
第2次試験日
最終合格者
発表日
I種試験 4月3日(火)〜
 5月10日(木)

  郵送
  4月3日〜5月10日

  窓口
  5月1日〜5月10日
(4月4日〜5月11日)

6月10日(日)
(6月11日)
6月25日(月)
(6月26日)
7月15日(日) 〜
 7月31日(火)
(7月16日〜8月1日) 
8月15日(水)
(8月16日)
II種試験 7月1日(日)
(7月 2日) 
7月27日(金)
(7月28日)
8月1日(水) 〜 
 8月17日(金)
(8月 2日〜8月18日)
 9月5日(水) 
(9月 6日) 
III種試験 6月20日(水)〜
 6月27日(水)
(6月21日〜6月28日)
9月2日(日) 
(9月 3日) 
10月5日(金)
(10月 6日)
10月11日(木)〜
 10月18日(木)  
(10月12日〜10月19日) 
11月8日(木)
 (11月 9日) 

(注)( )内は平成12年度の試験日程
 
国家公務員採用試験施行日程の詳細はこちら
 
 
 

2 平成13年度の主な改正内容

 人事院では、行政の高度化、複雑化、国際化等の著しい進展に対応し、公務に多様な有為の人材を確保するため、従来から試験内容、実施方法等の改善を図ってきたところであるが、平成13年度において以下の改正を行う。

 1 外務公務員採用I種試験について

 行政の各分野に広く国際化が進展し、これに対応しうる資質は、国家公務員に共通して必要なものとなっていること、また、外務公務員について特に将来の幹部要員として期待される人材には、幅広い選抜が求められていることから外務公務員採用I種試験を廃止する。これに伴い、同試験から採用を行っていた官職への採用は、他省庁職員と同様、国家公務員採用I種試験から行われることとなる。(これに伴う出題分野等の改正については、2の(2)参照)
 
 2 I種試験について
(1) 技術系試験区分(「行政」、「法律」、「経済」を除く25区分)の再編について    
 行政環境が著しく変化する中で、技術系行政官については、特定の限られた専門分野に通じている人材だけでなく、将来の行政の中核を担う者として養成していくにふさわしい基礎的素養を持つ人材を確保することが求められていることから別表1のとおり技術系試験区分を25区分から10区分に再編する。
(2) 「法律」区分専門試験(記述式)の出題分野等の改正    
 外務公務員採用T種試験の廃止に伴い、国際化への対応を更に進めるため、「法律」区分の専門試験(記述式)の出題分野に「国際法」を新設し、これまでの「憲法」、「行政法」及び「民法」の3科目必須解答に加え、これらの3科目に「国際法」を加えた4科目中1科目を選択解答することとし、計4題解答とする。        
 また、上記の改正に伴い、解答時間をこれまでの3時間から3時間30分に延長する。        
(別表2参照)
 
 3 労働基準監督官採用試験について
 受験者の負担軽減を図ること及び大学卒業程度の試験の第1次試験の日程の統一を図る必要性があることから、第1次試験を1日で実施することとする。これに伴い以下の改正を行う。     
(別表3参照)  
(1) 専門試験(多枝選択式)    
 解答時間をこれまでの3時間から2時間30分に短縮するとともに、「労働基準監督A」区分(法文系)については、「50題必須解答」制を「50題出題→42題解答」制とする選択解答制を導入し、また、「労働基準監督B」区分(理工系)については、「55題出題→45題解答」制を「48題出題→40題解答」制とする。
(2) 専門試験(記述式)    
 解答時間をこれまでの2時間30分から2時間に短縮する。なお、出題分野・出題数及び解答数については変更しない。
 
 4 III種試験について
(1) 人物試験の改善    
 「行政事務」区分の人物試験(面接試験)において、優れていると評価された者について、一定の換算点を筆記試験の得点と合算する方式を導入する。この措置により、I種、II種試験と同様、III種試験においても人物として優れている者については合格の可能性が高まることが期待される。
(2) 「化学」及び「建築」区分の休止    
 「化学」区分について、年々採用予定数が減少し続け、平成12年度は全地域において採用が見込まれないため採用試験を休止していたが、平成13年度も全地域において採用が見込まれないため、引き続き休止する。        
 また、「建築」区分についても採用が見込まれない「東北」、「東海北陸」、「近畿」、「中国」、「四国」、「九州」及び「沖縄」地域については、平成13年度も引き続き休止する。
(3) 試験地の廃止等    
 第2次試験地川崎市は、近郊に代替試験地があることなどから廃止し、交通の利便性等を考慮し藤沢市を新設する。
 
 5 海上保安学校学生採用試験について
 「航空課程」区分の新設    
 航空機操縦要員となるための教育養成を行う海上保安学校本科航空課程学生の官職を対象とする航空課程区分を新設する。なお、同区分においては、第1次試験、第2次試験に加え第3次試験を実施して合格者を決定する。        
 試験種目は、次のとおりとする。        
       
   第1次試験 − 教養試験、学科試験(多枝選択式)        
   第2次試験 − 身体検査、身体測定、体力検査        
   第3次試験 − 人物試験、※適性検査        
       
     ※適性検査は、模擬飛行装置による操縦適性検査

 
 
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別表 1

T種試験技術系試験区分(「行政」、「法律」、「経済」を除く。)の再編について
 
新しい試験区分
[10区分]
  従来の試験区分
[25区分]
人間科学I(心理系)  ←  心理
人間科学II(教育・社会系) 教育、社会
理工I(一般工学系) 情報工学(*)、電気・電子
機械、土木、建築、材料工学
資源工学、原子力工学(準試)
造船工学(準試)
理工II(数理科学系) 数学、情報工学(*)
理工III(物理・地球科学系) 物理、地質
理工IV(化学・生物・薬学系) 化学、生物、薬学、農芸化学
農学I(農業科学系) 農学、農業経済、畜産
農学II(農業工学系) 農業工学
農学III(森林・自然環境系) 林学、砂防、造園、林産学(準試)
農学IV(水産系) 水産

 ( )内は、区分内容について説明したものです。
 (*)は、情報工学の工学系は理工T、数学系は理工Uに対応しています。
 (準試)は、I種試験と同程度の試験として別途実施されていたものです。
 
 
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別表 2

T種「法律」区分専門試験(記述式)の出題分野 等の改正
 
改 正 後  ←  現   行
憲法
   
行政法
 
民法
 + 
憲法  行政法  民法  国際法
(3科目必須)
 +
(1科目選択)
 
憲法
   
行政法
   
民法
(3科目必須)
試験時間:3時間30分 試験時間:3時間

 
 
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別表 3

労働基準監督官採用試験の専門試験の改正
   

 
【労働基準監督A】
平成13年度  ←  平成12年度
専門試験(多枝選択式) 専門試験(多枝選択式)
     
1 試験時間:2時間30分
  
2 出題内容
○出題数:50題
   
 憲法、行政法、民法、刑法→ (16)
 労働法(7)
  経済学、労働経済・社会保障、 社会学→(22)
  労働事情(5)
  
解答数:42題
 ・必須問題:12題
   
  労働法(7)、労働事情(5)
  
 ・選択問題:30題
   
 憲法、行政法、民法、刑法→ (16)
 経済学、労働経済・社会保障、 社会学→(22)
 の38題から任意の30題選択
 
       
1 試験時間:3時間
  
2 出題内容
○出題数:50題
   
 憲法、行政法、民法、刑法→ (16)
 労働法(7)
 経済学、労働経済・社会保障、 社会学→(22)
 労働事情(5)
  
○解答数:50題
  上記出題分野全問解答
   
  
  
  
   
  
  
  
 
専門試験(記述式) 専門試験(記述式)
 
1 試験時間:2時間
  
2 出題内容
   
 労働法、労働事情から各1題
 
 
1 試験時間:2時間30分
  
2 出題内容
   
 労働法、労働事情から各1題
 

(注)労働基準監督官採用試験の第1次試験では、専門試験(多枝選択式)、専門試験(記述式)のほか、教養試験を実施している。  


【労働基準監督B】
平成13年度  ←  平成12年度
専門試験(多枝選択式) 専門試験(多枝選択式)
   
1 試験時間:2時間30分
  
2 出題内容:48題出題→40題解答
 ・必須問題:8題
   
  労働事情(8)
  
 ・選択問題:32題
   
  工学に関する基礎(40)
  から任意の32題選択
 
   
1 試験時間:3時間
  
2 出題内容:55題出題→45題解答
 ・必須問題:10題
   
  労働事情(10)
  
 ・選択問題:35題
   
  工学に関する基礎(45)
  から任意の35題選択
 
専門試験(記述式) 専門試験(記述式)
 
1 試験時間:2時間
  
2 出題内容:
   
 工業事情1題、
 工学に関する専門基礎3〜5題 から1題選択
 
 
1 試験時間:2時間30分
  
2 出題内容:
   
 工業事情1題、
 工学に関する専門基礎3〜5題 から1題選択
 

(注)労働基準監督官採用試験の第1次試験では、専門試験(多枝選択式)、専門試験(記述式)のほか、教養試験を実施している。  


 
 
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